WindowsのAzure VMへシリアルコンソール接続(SAC接続)
Windowsの仮想マシン(Azure VM)のシリアルコンソール接続についての記事です。
SAC(Special Administration Console)の概要やOSシャットダウン、コマンドプロンプトの起動、シリアルコンソール経由でのサービスの起動停止までの手順を紹介しています。
Windowsの仮想マシンにシリアルコンソール接続するとSACに接続します。
SACはトラブルシューティング時などに利用されるWindowsの機能です。
SACからコマンドプロンプトを実行することができます。
シリアルコンソールを使ったトラブルシューティングを想定して、シャットダウンやサービスの起動停止までの手順を確認してみました。
※本記事内ではAzure Virtual Machines(Azure VM)を仮想マシンとして表記しています。
※本記事内ではSpecial Administration ConsoleをSACとして表記しています。
※Windows Server 2022 Datacenter Azure Editionを利用しています。
Windowsの仮想マシンへシリアルコンソール接続
SACとは何?
SAC(Special Administration Console)はWindows Server 2003から追加になった管理コンソール画面です。
EMS(Emergency Management Services)の機能として提供されています。
Windowsのトラブルシューティングなどを行うために使用します。
Emergency Management Services Tools and Settings
シリアルコンソール経由でアクセスするとSACに接続する
Windowsの仮想マシンにシリアルコンソール経由で接続した場合はSACに接続します。
SACを利用してOSのシャットダウンやコマンドプロンプトを呼び出すことが出来ます。
※SACが有効でない場合にはシリアルコンソールにはSACプロンプトが表示されません。
※カスタムイメージや古いイメージなどの場合にはSACを有効化する必要があります。
カスタム イメージまたは古いイメージでシリアル コンソールを有効にする
シリアルコンソールの設定
仮想マシンでのシリアルコンソール設定についてはこちらの記事にまとめています。
シリアルコンソールの概要から設定手順を記載しています。
Windowsの仮想マシンへシリアルコンソール接続
Windowsの仮想マシンへシリアルコンソール接続します。
プロンプトが"SAC>"となります。
SACからコマンドプロンプトを呼び出す
SACからコマンドプロンプトを呼び出す為にはCMDインスタンスを持つチャネルを作成します。
SACで"cmd"と入力してコマンドプロンプトセッションを開始てチャネル作成します。
“ch -si チャネル番号"でコマンドプロンプトのインスタンスに切り替えます。
シリアルコンソールからサービスを起動停止
シリアルコンソール経由でコマンドプロンプトを使う事で、Windows サービスの起動停止ができます。
IISを例に起動した状態から停止、起動して確認します。
Windows コマンド – CMD と PowerShell
※サービス名はw3svcになります。
シリアルコンソール経由でIISを起動停止 | |
sc query “サービス名"でサービスの起動状況を確認しています。 |
※サービスの起動停止方法はこちらの記事を参考にしています。
IISReset.exe を使用して IIS を再起動すると、エラー メッセージが表示されます
最後に
Windowsの仮想マシン(Azure VM)へのシリアルコンソール接続について確認してみました。
SAC(Special Administration Console)からコマンドプロンプト起動する事で、シリアルコンソールでサービスの起動停止ができます。
トラブルシューティング時に利用する場合などにとても便利に使える機能かと思います。
引き続き色々試してみたいと思います。
パスワード認証でログイン出来るユーザーが分からず出来ない場合などに、パスワード認証でログインできる管理者アカウントを追加してシリアルコンソールを使う事ができます。
パスワードリセットを使って仮想マシンの管理者アカウントを追加する手順はこちらに記載しています。