Azure AI Translatorのテキスト翻訳をLogic Appsで使う手順

2023-07-16AI Services,Azure,Logic Apps,Translator

Logic AppsからAzure AI Translatorを利用する方法です。
Logic Appsのワークフロー内でテキストを翻訳する手順を紹介しています。

Azure AI Translatorは、Azure上で提供される機械翻訳サービスです。
Logic AppsからAzure AI Translatorを利用するために、Microsoft Translatorコネクタが用意されています。
Logic Appsのワークフローで、Azure AI Translatorのテキスト翻訳が利用できます。

※本記事内で翻訳(Translator)と記載されている場合は、Azure AI Translatorを指します。
※本記事内では、Azure Logic Apps(ロジックアプリ)をLogic Appsと表記しています。
※手順の確認には、従量課金(マルチテナント)のLogic Apps環境を使用しています。

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Logic AppsからAzure AI Translatorを利用する方法

Microsoft Translatorコネクタについて

Logic Appsには、Azure AI Translatorを利用するための、Microsoft Translatorコネクタが用意されています。
記事記載時点では、V2とV3が提供されています。

Microsoft Translator V3
Microsoft Translator V2

このコネクタを利用して、Logic AppsからAzure AI Translatorでテキストを翻訳することなどができます。

Microsoft Translator V3のアクション
Microsoft Translator V3で選択できるアクションです。
多くのアクションが用意されています。
Microsoft Translator V3で選択できるアクション(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

Logic Appsのリソース作成手順

Logic Appsのリソース作成手順については、こちらで紹介しています。
今回は、マルチテナント(従量課金)のプランを利用しています。

Azure AI Translatorのリソース作成手順

Azure AI Translatorのリソース作成手順については、こちらで紹介しています。
Microsoft Translatorコネクタへの接続作成時に必要なキーの確認手順も紹介しています。

Translator(翻訳)を使ってテキスト翻訳するワークフロー

Microsoft Translatorコネクタを利用したワークフローを作成します。
今回は、翻訳対象の文章はRequestトリガーで設定しています。

テキスト翻訳で使用できる各パラメーターの詳細は、公式ドキュメントを確認してください。

テキストの翻訳

ワークフローを作成
ロジックアプリデザイナーを表示します。
Requestコネクタにある、When a HTTP request is receivedトリガーを選択します。

RequestコネクタのWhen a HTTP request is receivedトリガーを選択(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
設定画面が表示されます。
サンプルペイロードを使用してスキーマを生成するを選択します。

サンプルのJSONペイロードを入力します。
完了を選択します。

Request Body JSON Schemaが生成されます。

※サンプルのJSONペイロードは、Translator(翻訳)のお試しくださいの設定を利用しています。要求本文に表示される内容を利用しています。

When a HTTP request is receivedトリガーを設定(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
サンプルペイロードを入力(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
{
    “text": “What is Azure AI Translator"
}
When a HTTP request is receivedトリガーを設定(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

Microsoft Translator V3のコネクタを選択します。
アクションには、テキストの翻訳を選択します。

※Microsoft Translatorコネクタには、V2とV3があります。今回はV3を使用しています。

 

Microsoft Translatorコネクタを選択(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
Microsoft Translatorコネクタのテキストの翻訳アクションを選択(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

新しい接続の作成画面が表示されます。
接続名、Translator リソース名、リソースキーを設定します。
リソースキーには、Translator(翻訳)のキーを設定します。

Microsoft Translatorコネクタの接続を作成(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

テキストの翻訳設定が表示されます。
ソース言語に翻訳前の言語、ターゲット言語に翻訳後の言語を指定します。
テキストには翻訳対象の文字列を設定します。

※詳細パラメーターに、提案されたソース言語があります。これを設定するとソース言語が判別できなかった場合に、使用する言語を設定できます。

テキストの翻訳アクションを設定(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
テキストの翻訳アクションの入力値を設定(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
ワークフローを保存します。

ワークフローを保存(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

ワークフローを実行してTranslator(翻訳)の動作を確認

作成したワークフローを実行します。
サンプルのペイロードには、ワークフロー作成時に利用したものを使っています。

ワークフローを実行
Run with payload(ペイロードで実行)を選択します。 ペイロードを利用してワークフローを実行(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

本文に翻訳したい文字列を設定します。
今回は、サンプルペイロードで設定した内容をそのまま使用します。
実行します。

サンプルペイロードを入力して実行(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
{
    “text": “What is Azure AI Translator"
}
実行履歴で、ワークフローの実行結果を確認します。
正常終了していることが確認できます。
ワークフローの実行履歴を表示(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

テキストの翻訳の実行結果です。
出力結果を確認します。
英語から日本語に翻訳されていることが確認できます。

 

テキストの翻訳のアクション実行結果(入力)(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)
テキストの翻訳のアクション実行結果(出力)(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

翻訳されたテキストは、以降のアクションで利用できます。

テキストの翻訳結果を利用する場合(Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法)

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最後に

Logic AppsでAzure AI Translatorを利用する方法について確認しました。
今回はシンプルなフローで説明しましたが、他のトリガーやアクションと組み合わせて利用することも可能です。
例えば、トリガーとしてメール受信やMicrosoft Sentinel、Slackなどを使うことで、自動翻訳の仕組みとして活用できます。

引き続き、いろいろ試してみたいと思います。

Logic AppsのワークフローでSendGridを利用する手順については、こちらで紹介しています。

 Microsoft Sentinelでインシデントのメール通知する方法については、こちらで紹介しています。

Azure Speech Serviceについては、こちらで紹介しています。

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