Rocky LinuxのAzure VMでのデータディスク拡張手順
Rocky Linuxの仮想マシン(Azure VM)のデータディスクサイズ変更手順です。
作業は仮想マシンがオンラインで実行しています。
仮想マシンのデータディスクの拡張は、Azure Portal、Azure CLI、Azure PowerShellそれぞれの方法で手順を確認しています。
デバイス再スキャン、パーティション拡張、ファイルシステム拡張といったRocky Linuxでのディスク拡張手順も確認しています。
Windowsでのディスク拡張手順は、こちらで紹介しています。
※本記事では、Azure Virtual Machines(Azure VM)を仮想マシンとして表記しています。
※本記事では、Azure Managed Disksをディスクとして表記しています。
※Rocky Linuxは8.7を利用しています。
※手順確認は、仮想マシンがオンラインの状態で実施しています。
※必ずデータのバックアップを取得してから実施します。
仮想マシンのデータディスクサイズ拡張手順
データディスクの拡張はオンラインで実行可能
データディスクの拡張は、仮想マシンがオンライン(実行中)の状態で行うことができます。
※OSディスクのサイズを拡張する場合は、仮想マシンが割り当て解除状態である必要があります。
データディスクの縮小はサポートされていない
ディスクは拡張のみサポートされています。
OSディスク、データディスクを問わず、縮小はサポートされていません。
Azure IaaS VM ディスクと Premium マネージド ディスクおよびアンマネージド ディスクについてよく寄せられる質問
※ディスクの種類の変更はサポートされています。ディスクの種類を変更する場合は、仮想マシンが割り当て解除状態である必要があります。
データディスクの追加手順
データディスクの追加手順については、こちらで紹介しています。
こちらの記事で追加したデータディスクを利用して、拡張手順を確認します。
※ディスクのリソース名は、test-vm-03-datadisk-01(リソースグループ: test-rg-01)です。
Azure Portalを使ってデータディスクを拡張
Azure Portalを使ってデータディスクを拡張します。
4GiBから8GiBに拡張します。
データディスクを拡張 | |
仮想マシンの左側メニューでディスクを選択します。 拡張対象のデータディスクを選択します。 |
![]() |
拡張したいサイズを選択して保存します。 |
|
ディスクサイズが8GiBに拡張されていることを確認できます。 | ![]() |
Azure CLIやAzure PowerShellを使ってデータディスクを拡張
Azure CLIやAzure PowerShellの実行環境
Azure CLIやAzure PowerShellの実行環境の準備手順については、こちらで紹介しています。
Azure CLIを使ってデータディスクを拡張
az disk updateコマンドを利用してディスクを拡張します。
–size-gbオプションで拡張後のサイズを指定します。
-
- az disk update:ディスクの設定を更新
#リソースの設定値 #ディスクのサイズを変更 |
※ディスクサイズを8GiBから16GiBに拡張しています。
データディスク拡張後の確認
az disk showコマンドを利用して、ディスクの設定値を確認します。
16GiBに拡張されていることが確認できます。
-
- az disk show:ディスクの設定値を確認
#リソースの設定値 #ディスクの情報を取得 ーーー実行結果抜粋ーーー |
Azure PowerShellを使ってデータディスクを拡張
New-AzDiskUpdateConfigとUpdate-AzDiskコマンドレットを利用してディスクを拡張します。
New-AzDiskUpdateConfigで更新したディスクのサイズを、Update-AzDiskで反映させます。
-
- New-AzDiskUpdateConfig:ディスクのパラメータを設定
- Update-AzDisk:ディスクの設定を更新
#リソースの設定値 #ディスクの設定 #ディスクの設定を更新 |
※ディスクサイズを16GiBから32GiBに拡張しています。
データディスク拡張後の確認
Get-AzDiskコマンドレットを利用して、ディスクの設定値を確認します。
-
- Get-AzDisk:ディスクのプロパティを取得
#リソースの設定値 ーーー実行結果抜粋ーーー |
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Rocky Linuxで拡張したデータディスクを認識させる
公式サイトの手順を参考に進めます。
データディスク拡張後の状態
OS上でディスクがどのように見えているかを確認します。
ブロックデバイスとしてもファイルシステムとしても、拡張前のサイズである4GiBのままであることが分かります。
[root@test-vm-03]#
lsblk /dev/sdc |
※追加したデータディスクは /dev/sdc となっています。データディスクのデバイス確認などについては、こちらを参照してください。
デバイスを再スキャン
ディスクが更新されたことをOSに認識させるため、再スキャンを行います。
再スキャンファイルに1を入力します。
再スキャンにより、ブロックデバイスとして拡張されたことが認識されます。
[root@test-vm-03]#
echo 1 | tee /sys/class/block/sdc/device/rescan |
※OSを再起動すると再スキャンされます。
※データディスクが /dev/sdc の場合です。追加したデータディスクに合わせて、sdc の部分は適宜置き換えてください。
パーティションを拡張
未使用のディスク領域を利用するために、パーティションを拡張します。
partedコマンドを利用してパーティションを拡張します。
resizepart では、拡張対象のパーティションと割り当てる領域を指定します。
[root@test-vm-03]#
parted /dev/sdc GNU Parted 3.2 Number Start End Size File system Name Flags (parted)
resizepart 1 100% Number Start End Size File system Name Flags (parted)
quit |
※GPT(GUID Partition Table)に関する警告(Warning)が表示された場合は、FIXを選択します。
※すべての未使用領域を既存のパーティション1に割り当てています。
ファイルシステムを拡張
XFSファイルシステムを拡張します。
xfs_growfsを利用して場合は、マウントした状態でファイルシステムを拡張できます。
[root@test-vm-03]#
lsblk /dev/sdc [root@test-vm-03]#
xfs_growfs -d /datadisk01 |
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最後に
仮想マシンのデータディスクサイズ変更手順について、Rocky Linuxの場合を例にまとめてみました。
すべての作業がオンライン(仮想マシン実行中)の状態でできることが確認できました。
引き続き、いろいろ試してみたいと思います。
Windowsでのディスク拡張手順については、こちらで紹介しています。
Windowsでのデータディスク追加手順については、こちらで紹介しています。
マネージドディスク種類とIOPS測定については、こちらで紹介しています。