Zabbixでホストを新規登録する場合の手順

Others,Zabbix

Zabbixで新規にホストを追加登録する場合の手順です。
Zabbix サーバーとホスト(Zabbix エージェント)の接続状態を確認する方法や、Zabbix プロキシを利用した監視のためのホスト設定方法についても確認しています。

※Zabbixのバージョンは7.0LTS(7.0.13)を使用しています。
※今回は、Zabbix エージェントを利用した場合の手順を中心に確認しています。

スポンサーリンク

Zabbixホストの登録設定手順

ホストとは?

Zabbixでは監視対象のサーバーや機器のことをホストと呼びます。
IPアドレスやホスト名を登録して、監視対象を特定します。

ホストとホストグループ

ホストの設定では、監視対象のIPアドレスやホスト名だけでなく、監視対象となるアイテムや障害検知のためのトリガー、グラフの設定なども行います。

ホストグループとは?

ホストをグループ化して管理するための機能です。
ホストグループは、ユーザー権限の割り当てなどに利用します。

ホストは必ず1つ以上のホストグループに所属する必要があります。
1つのホストを複数のホストグループに所属させることもできます。

また、ホストグループは階層的に作成することが可能です。

※ホストグループ名に日本語を利用することもできます。

ホストグループの作成手順

ホストグループは、データ収集のホストグループから作成します。

ホストグループの設定

※ホストグループの作成には、Super adminユーザーである必要があります。
※今回は、test_host_groupという名前でホストグループを作成しています。

新しいホストグループを追加
データ収集にあるホストグループを選択します。
右上にあるホストグループの作成ボタンをクリックします。
グループ名を入力して追加します。
新しいホストグループを作成(Zabbixでのホストグループ作成手順)
ホストグループが追加されました。 追加されたホストグループを確認(Zabbixでのホストグループ作成手順)
階層化する場合は/で区切って登録します。 階層化したホストグループを追加する場合の手順(Zabbixでのホストグループ作成手順)

※階層化する場合は、親のホストグループ(test_host_group)を作成したのちに、子のホストグループ(test_host_group/windows)を作成します。

ホストの作成とホストグループへの追加

ホストを新規作成します。
最低限必要な設定は、ホスト名の登録と、ホストグループへの追加になります。

ホストの設定

ホストの新規作成
データ収集にあるホストを選択します。
右上にあるホストの作成を選択します。
ホストの作成を選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)

新しいホストの作成画面が表示されます。
ホスト名を設定します。

※ホスト名はzabbix_agent2.confに指定したhostnameと一致させます。

ホスト名を設定(Zabbixでのホスト新規作成手順)
ホストグループを選択します。 ホストグループを選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)
ホストグループの一覧から選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)

ホストにインタフェースを追加

監視対象ホストからデータを収集するための設定を行います。
インタフェースの種類は、エージェント、SNMP、JMX、IPMIから選択できます。
監視対象ホストのIPアドレスまたはホスト名、および接続先のポート番号を指定します。

※今回は、エージェントを利用した場合の手順を確認しています。
※1つのホストに対して、複数のインタフェースを設定することも可能です。
※アクティブチェックではインタフェースの設定は使用されません。そのため、アクティブチェックのみを利用する場合は、インタフェースの設定は不要です。

ホストにインタフェース設定を追加
インタフェースにある追加を選択します。 ホストにインタフェースを追加(Zabbixでのホスト新規作成手順)

エージェントの場合の例です。
監視対象ホストのIPアドレスを設定します。

名前解決が可能な場合は、ホスト名をDNS名として設定することもできます。
DNS名の欄にホスト名を入力し、接続方法をDNSに切り替えます。

ホストに追加したインタフェースで設定(Zabbixでのホスト新規作成手順)

監視テンプレートをホストに割り当て

テンプレートは、監視設定をテンプレート化して管理する機能です。
Zabbixではデフォルトで多くの監視テンプレートが用意されています。
これをホストと関連付けすることで、簡単に監視を開始することができます。

ホストに監視テンプレートを追加
テンプレートを選択します。 ホストでテンプレートを選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)

テンプレートグループを選択します。
テンプレートグループも階層化して管理されています。

※今回は監視対象のホストがWindowsなので、Windows by Zabbix agent activeのテンプレートを選択しています。
※Windows by Zabbix agentが、パッシブチェックのテンプレート、Windows by Zabbix agent activeがアクティブチェックのテンプレートになります。
※多くのテンプレートには、ディスカバリ設定などが含まれており、自動的にドライブの情報や、サービスの情報を取得して監視設定してくれます。

テンプレートグループを選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)
テンプレートグループを選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)
テンプレートを選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)
テンプレートを選択(Zabbixでのホスト新規作成手順)
テンプレートの設定が終わったら、追加を選択します。 ホストを追加(Zabbixでのホスト新規作成手順)
ホストが追加されます。 追加されたホストを一覧で確認(Zabbixでのホスト新規作成手順)

ホストでデータを収集できているかを確認

ホストでアイテムのデータ収集が行われているかを確認します。

アイテムとは、ホストからどのようなデータを取得するかを定義する設定項目です。
今回の場合は、テンプレートに紐づいたアイテムが設定されています。

ホストでデータ収集できているかを確認
最新データを確認します。
データが正常に収集されていることを確認できます。
最新データでデータ収集を確認(Zabbixでのホスト新規作成手順)

ディスカバリルールによって設定されたWindowsのサービス情報が表示されています。
右端の情報欄に何も表示されていない場合は、データが正常に収集できていることを示します。

※アイテムで正しくデータを取得できていない場合は、情報欄に赤い"i"マークが表示されます。

ディスカバリルースの動作を確認(Zabbixでのホスト新規作成手順)

Zabbix エージェントとの接続状態を確認

Zabbix サーバーとホスト(Zabbix エージェント)の接続状況は、エージェントの状態の項目で確認できます。

Zabbix エージェントとの接続状態を確認

エージェントの状態には、インタフェーに設定した項目とアクティブチェックの項目が表示されます。
正しく接続されている場合は、グリーンで表示されます。

※利用されていない場合は、グレーで表示されます。

【アクティブチェックのみを利用している場合】エージェントの状態を確認(正常状態の場合)(アクティブチェックのみを利用している場合)
【パッシブチェックのみを利用している場合】エージェントの状態を確認(正常状態の場合)(パッシブチェックのみを利用している場合)
【アクティブチェックとパッシブチェック両方設定している場合】エージェントの状態を確認(正常状態の場合)(アクティブチェックとパッシブチェック両方を利用している場合)
Zabbix エージェントが停止しているなど、ホストと接続できない場合は、エージェントの状態は赤く表示されます。 アクティブチェックとパッシブチェック両方エラー状態の場合(アクティブチェックとパッシブチェック両方を利用している場合)
パッシブチェック、アクティブチェックどちらかのみ有効な場合は、黄色で表示されます。 パッシブチェックのみエラー状態の場合のエージェントの状態(アクティブチェックとパッシブチェック両方を利用している場合)
アクティブチェックのみエラー状態の場合のエージェントの状態(アクティブチェックとパッシブチェック両方を利用している場合)

Zabbix プロキシを利用してホストを監視する場合の設定

ホストの設定に、Zabbix サーバー、Zabbix プロキシどちらから監視するかの設定項目があります。

Zabbix プロキシを利用する場合のホスト設定
監視するものという設定項目があります。
この項目で、Zabbix サーバーまたはZabbix プロキシのどちらから監視を行うかを設定します。
Zabbix プロキシを利用して監視する場合は、監視するものにプロキシを選択します。
監視に使用するZabbix プロキシも併せて選択します。
プロキシを利用する場合の設定(Zabbixでのホスト新規作成手順)

プロキシグループを利用する場合は、監視するものにプロキシグループを選択します。
プロキシグループも併せて選択します。
設定後しばらくすると、選択したプロキシグループに属するZabbix プロキシが自動的に割り当てられます。

プロキシグループを利用する場合の設定(Zabbixでのホスト新規作成手順)
プロキシグループ内のZabbix プロキシが割り当てられた状態(Zabbixでのホスト新規作成手順)

※記事記載時点では、プロキシグループ内のどのプロキシを利用するかの設定はできませんでした。

—広告—

最後に

今回は、Zabbixでの新規にホストを追加登録する場合の手順について確認しました。
ホストの監視を開始するにあたり、基本的な設定手順やZabbix エージェントとの接続状況の確認する方法を紹介しています。

引き続き、いろいろ試してみたいと思います。

Zabbix エージェントのインストール手順については、こちらで紹介しています。

Zabbix サーバーの構築手順については、こちらで紹介しています。

Zabbix サーバーのHAクラスター構成手順については、こちらで紹介しています。

Zabbix プロキシの構築手順については、こちらで紹介しています。
Zabbix プロキシグループの設定やHA構成の手順も確認しています。

Zabbixのアクションのメール送信でSendGridを使う方法は、こちらで紹介しています。

Zabbixを利用したAzureのリソース監視設定方法ついては、こちらで紹介しています。

スポンサーリンク