AzureでのSendGridアカウント作成手順(無料版を利用)
AzureでSendGridを利用開始するための手順のご紹介です。
SaaS(Marketplace)でのリソース作成からSendGridアカウント登録設定までの手順を記載しています。
Twilio SendGridの概要についても記載しています。
SendGridはクラウドで提供されるメール配信サービスです。
パブリッククラウドではSMTP(25番ポート)を利用したメール送信が禁止されている事が多く、メール配信サービスの利用が推奨されています。
Azureの場合はSaaS(Marketplace)からSendGridのアカウント作成ができます。
SendGridには無料プランも用意されておりお試しで利用する事もできます。
今回は無料プランのSendGridのアカウント作成手順について確認してみました。
SendGridアカウントについて
SendGridとは
SendGridはクラウドで提供されるメール配信サービスです。
Twilio社がサービス提供しています。
日本では構造計画様がサービスとして提供されています。
SendGridにはメール送信のためのAPIが用意されており、クラウド上のリソースから簡単にメールを送信できます。
リアルタイム分析やマーケティングキャンペーンの管理の機能も備えており、大容量のメール配信サービスに活用できます。
Azureでは基本的にSMTP25番ポート使えない
Azureでは一部例外を除きSMTP(25番ポート)を利用した通信(インターネット向け)が禁止されています。
またパブリッククラウドで提供されているパブリックIPは過去どのような使い方をされていたかユーザー側では分かりません。
過去に不正利用されていたIPでブラックリスト登録されている可能性もあります。
そういう理由もありAzureから外部へのメール送信にはSendGridなどのメール配信サービスを使った利用が推奨されております。
Azure でのアウトバウンド SMTP 接続に関する問題のトラブルシューティング
AzureではSend Grid以外にもCommunication Servicesの一部として電子メールサービスが提供されています。
Azure Communication Services のメール
AzureでSendGridを使う方法
AzureでSendGridを使うためには主に3つの方法があります。
Azureで利用する場合にはSaaSのメニューでTwilio SendGridが利用できるようになっています。
どの方法でもAzure上から利用できて、無料版も用意されています。
無料版の有無 | |
AzureでSendGridアカウント作成 | 有り ※無料利用枠は1日あたり100通まで |
SendGrid(Twilio)でアカウントを作成 | |
構造計画様のでSendGridのアカウントを作成 |
※Azureでアカウント作成する場合もMarket PlaceでTwilio SendGridと契約する形になります。
※今回はAzureでSendGridのアカウントを作成しています。
価格
プランや送信可能通数に応じて価格が決まります。
各プランの送信上限を超えた場合には従量課金が発生します。
提供会社により若干価格に差異があります。
為替やサポートの有無などにより価格に差があるようです。
Twilio SendGridの提供価格
構造計画様の提供価格
構造計画様の場合は日本語でのドキュメント提供やサポートなどが充実しています。
AzureでSendGridアカウントを作った場合のプランと価格 | |
Free 100 | 無料 |
Essentials 50K | ¥2,551.151 |
Essentials 100K | ¥4,026.498 |
Pro 100K | ¥9,755.965 |
Pro 300K | ¥27,006.508 |
Pro 700K | ¥48,698.482 |
Pro 1.5M | ¥81,236.443 |
Pro 2.5M | ¥108,351.41 |
※Free版では上限を超えた送信は出来ません。
SendGridプランでEssentialsとProの違い
SendGridプランにはFree、Essentials、Proがあります。
Twilio社にはさらに上位としてPremierが用意されています。
それぞれのプランの中で送信通数の上限により区分されています。
EssentialsとProでは送信通数以外にも機能の差があります。
プランごとの提供機能(Twilio SendGrid)
プランごとの提供機能(構造計画様)
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- Email Validation APIの有無
- 専用IPアドレスの利用(Essentialsの場合は他の利用者と共用)
- メールのテスト機能の有無
- サブユーザーの利用可否
- シングル サインオン(SSO)の有無
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※専用IPアドレスが利用すると他の利用者の影響(ブラックリスト登録など)を受けないため、検証や簡易な利用目的以外ではProを利用した方が良さそうです。
AzureでSendGridアカウントを作成
SaaSのメニューからSendGridプランの申し込み
SaaSのメニューからSendGridのプラン申し込みします。
※MarketplaceでTwilio SendGridのアカウント作成します。
SendGridのアカウント構成
SendGridでアカウント情報を登録します。
登録完了
SendGridのアカウント登録が完了すると状態が登録済みとなります。
SendGridのリソース画面 | |
状態が登録済みとなります。 “発行元のサイトでSaaSアカウントを開く"のリンクを選択するとSendGridの管理画面が表示されます。 |
SendGridを使ったメール配信を開始する為には認証が必要
SendGridからメール送信する為には認証が必要になります。
認証には送信者認証(Single Sender Verification)とドメイン認証(Domain Authentication)の2つの方法があります。
各認証の手順やAPI発行などの配信開始までの手順についてはこちらに纏めています。
最後に
AzureでSendGridを利用するためのアカウント登録設定手順についてまとめてみました。
無料プランも用意されており試して利用する事もできます。
本格的なメール配信から簡易なメール通知といったところまで色々な使い方ができます。
クラウド上でメール送信が必要な場合には有力な候補の1つになるかと思います。
引き続き色々試してみたいと思います。
Logic Appsのワークフローで、SendGridを使ってメール送信する方法についてはこちらで紹介しています。