Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの概要、インスタンス作成、設定手順
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの概要から、サーバーインスタンス作成、インスタンス作成後の基本的な設定までの手順です。
サーバーインスタンス作成時に設定する、サーバーの構成、ネットワーク設定、追加の構成設定の内容についても確認しています。
サーバーインスタンス作成後の基本的な設定では、メンテナンス時間の設定、データベースの作成手順、MySQLのバージョンアップデート手順などを紹介します。
※本記事では、Azure Database for MySQL Flexible ServerをAzure Database for MySQL フレキシブル サーバーとして表記しています。
- 1. Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーとは
- 2. Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの作成手順
- 2.1. 作成したサーバーインスタンスの設定値
- 2.2. サーバーインスタンス作成時の画面
- 2.3. Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーのデプロイ方法
- 2.4. 基本設定(サーバー名、MySQLバージョン、コンピューティングサイズ、ストレージ、バックアップ、認証などの設定)
- 2.5. ネットワークの設定
- 2.6. 追加の構成を設定
- 2.7. サーバーインスタンス作成前の確認
- 2.8. Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの設定を確認
- 2.9. メンテナンス時間の設定方法
- 2.10. MySQLのサーバー パラメーター設定
- 2.11. データベースの追加、削除
- 2.12. MySQLのバージョンをアップデート
- 3. 最後に
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーとは
Azure Database for MySQLとは
Azure Database for MySQLは、PaaS(Platform as a Service)として提供されるリレーショナルデータベースサービスです。
MySQL Community Edition をベースとしています。
バックアップやパッチ適用といった運用作業も、プラットフォーム側のサービスとして提供されます。
※変更できないサーバーパラメータがあるなど、機能制限される部分があります。
Azure Database for MySQLの単一サーバーは廃止されています
Azure Database for MySQLでは、以前は単一サーバーとフレキシブル サーバーの2種類がありました。
現在は、フレキシブル サーバーのみが提供されています。
Azure Database for MySQL – シングル サーバーの現状
※単一サーバーは2024年9月16日に廃止されています。
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーとは
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーは、データベースやサーバーインスタンスの運用管理機能がセットになったフルマネージドデータベースサービスです。
MySQL Community Edition をベースとしたデータベースや管理機能、パッチ適用、バックアップなどの運用管理機能がサービスとして提供されます。
ゾーン冗長による高可用性、Geo冗長バックアップ、読み取り専用レプリカといった高可用性・冗長性の構成も可能です。
Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーとは
イメージ的には、OSに触れることのない仮想マシン(Azure VM)に、MySQL、バックアップ、冗長化、パッチ適用といった運用がセットで構成されているサービスという所になります。
コンピューティングとストレージに対して課金が発生する
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーは、コンピューティングとストレージに対して課金が発生します。
バックアップストレージに対する課金も発生します。
ストレージについては、IOPSに対しても課金が発生します。
IOPSには、自動スケールIOPSと事前プロビジョニング済みIOPSの2つのモードがあり、選択したモードに応じてIOPSの課金が発生します。
また、高可用性を有効にすると、コンピューティングの課金は2倍となります。
停止することで課金を止めることができる
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーを停止することにより、コンピューティング層の課金を止めることができます。
ストレージに対する課金は、継続して発生するので、完全に課金が止まる訳ではありません。
Runbookを利用してAzure Database for MySQL フレキシブル サーバーの起動停止をスケジュール化する方法については、こちらで紹介しています。
※停止後30日間経過したら、自動的に起動します。
サーバーインスタンス作成後に、サーバー名、ネットワーク接続方法、バックアップ冗長は変更できない
サーバーインスタンス作成後に変更できない設定内容があります。
サーバー名、ネットワーク接続方法、バックアップ冗長については、変更できません。
HA(高可用性)の無効化はリソース作成後でも変更可能ですが、ゾーン冗長高可用性の有効化はリソース作成時にのみ設定できます。
| リソース作成時のメッセージ | |
| リソース作成時に注意メッセージが表示されます。 | |
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Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの作成手順
公式サイトの手順を参考に、サーバーインスタンスを作成します。
クイック スタート:Azure portal を使用して Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーを作成する
各設定項目の詳細については、公式サイトを参照ください。
作成したサーバーインスタンスの設定値
今回作成したAzure Database for MySQL フレキシブル サーバーの主な設定内容です。
MySQLバージョンは、アップデート手順確認のため、8.0を選択しています。
8.0は2026年中に標準のサポートが切れるため、選択する場合は注意が必要です。
Azure Database for MySQL バージョンサポート ポリシー
- 基本設定
| 区分 | 項目 | 設定値 |
| サーバーの詳細 | サーバー名 | mysql-01 |
| MySQLバージョン | 8.0 | |
| コンピューティング | Compute tier | 汎用目的, D2ads_v5(2 個の仮想コア) |
| ストレージ | ストレージ サイズ | 20GiB |
| IOPS | 事前プロビジョニング済みのIOPS | |
| 360 | ||
| 高速ログ | チェックなし | |
| ストレージの自動拡張 | チェックあり | |
| 高可用性 | 高可用性 | ゾーン冗長 |
| バックアップ | バックアップ保有期間 | 7日間 |
| バックアップ冗長オプション | Geoゾーン冗長 | |
| Geo 冗長性 | チェックあり(リージョンの停止または障害からの回復) | |
| 認証 | 認証方法 | MySQLの認証のみ |
- ネットワーク設定
| 区分 | 項目 | 設定値 |
| ネットワーク接続 | 接続方法 | プライベート アクセス (VNET 統合) |
| データベースのポート | 3306 | |
| 仮想ネットワーク | 仮想ネットワーク | 同じリージョンの仮想ネットワークを指定 |
| サブネット | サブネットを指定
DBforMySQL/flexibleServers(サブネットをサービスに委任)
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| プライベート DNS 統合 | プライベート DNS ゾーン | mysql-01.mysql.database.azure.com |
- 追加の構成設定
| 区分 | 項目 | 設定値 |
| サーバーパラメーター | lower_case_table_names | 1(既定値) |
| Data encryption | データー暗号化キー (プライマリリージョン) |
サービス マネージド キー |
| データー暗号化キー (ペアリングされたリージョン) |
サービス マネージド キー |
※タグについては未付与としています。
サーバーインスタンス作成時の画面
リソース作成は、5つのタブから構成されます。
- 基本 : サーバー名、MySQLのバージョン、データベースアカウントなどの設定
- サーバーの構成 : コンピューティングやストレージのサイズ、可用性、バックアップなどの設定
- ネットワーク:接続方法やネットワークのアクセス許可設定
- 追加の構成:lower_case_table_namesやデータベースとバックアップに使用されるストレージの暗号化設定
- タグ:リソースに付与するタグの設定
- 確認および作成:作成前の確認画面
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーのデプロイ方法
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーのサーバーインスタンス作成には、簡易作成、高度な作成の2種類あります。
基本設定(サーバー名、MySQLバージョン、コンピューティングサイズ、ストレージ、バックアップ、認証などの設定)
MySQLデプロイオプションで、高度な作成を選択した場合です。
基本設定やサーバーの構成で、サーバー名、MySQLバージョン、認証、コンピューティングサイズ、ストレージのサイズ、可用性、バックアップなどの設定を行います。
| 基本設定、サーバーの構成設定 | |
| サーバーの詳細を設定する画面です。 サーバー名を入力し、リージョンを選択します。 MySQLバージョンを選択します。 |
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| コンピューティングとストレージを設定します。 サーバーの構成を選択します。 |
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| コンピューティングとストレージの設定画面が表示されます。 コンピューティングでは、Compute tierやコンピューティングサイズを選択します。 Compute tierによりますが、プロセッサの種類をIntelもしくはAMDから選択できます。 |
【Compute tierがバースト可能の場合】![]() |
【Compute tierが汎用の場合】![]() |
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【Compute tierがメモリ最適化の場合】![]() |
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高可用性では、ゾーン冗長の有無を選択します。 |
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ストレージでは、ストレージのサイズ、IOPS、ストレージの自動拡張を設定します。 Azure Database for MySQL のストレージ IOPS IOPSは自動スケールIOPSか、事前プロビジョニング済みのIOPSから選択します。 また、高速ログの有効無効も選択します。 Azure Database for MySQL のログの高速化 Compute tierがメモリ最適化の場合は、デフォルトで高速ログが有効化されています。 |
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| バックアップ設定です。 バックアップの保有期間、バックアップの冗長性を選択します。 設定完了後、保存します。 |
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| コンピューティングとストレージの設定内容が反映されているか確認します。 | ![]() |
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認証の設定では、認証方法の選択や、管理者アカウントのログインユーザー名、パスワードを指定します。 |
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ネットワークの設定
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーへのアクセス制限を設定します。
アクセス制限は、接続方法、ファイアウォール規則、仮想ネットワークなどを組み合わせて設定します。
Azure Database for MySQL の接続およびネットワークの概念
| ネットワークの設定 | |
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ネットワークの設定です。 |
【接続方法でパブリックアクセスを選択した場合】![]() |
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| 接続方法でプライベートアクセス(VNET統合)を選択した場合、統合する仮想ネットワークとサブネットを指定します。 統合するプライベートDNSゾーンも選択します。 Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーの仮想ネットワーク統合を使用したプライベート ネットワーク アクセス |
【接続方法でプライベートアクセスを選択した場合】
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追加の構成を設定
データベースとバックアップに使用されるストレージの暗号化キーを選択します。
サービス マネージド キーとカスタマー マネージド キーから選択します。
カスタマー マネージド キーを使用したデータ暗号化の詳細については、こちらを参照してください。
カスタマー マネージド キー データ暗号化 – Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバー
また、lower_case_table_namesのパラメーターを設定します。
lower_case_table_namesは、MySQLでテーブル名やデータベース名の大文字・小文字をどう扱うかを決める設定で、デフォルト値は1で区別しない設定となっています。
1、2共に大文字小文字を区別しないのですが、保存の仕方が異なります。1の場合は小文字で保存、2の場合はそのまま保存となっています。
Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーでの制限
| 追加の構成設定 | |
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データベースとバックアップに使用されるストレージの暗号化キーを選択します。 |
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※今回は、設定を変更せずにそのまま進めています。
サーバーインスタンス作成前の確認
確認画面で設定内容を確認し、サーバーインスタンスを作成します。
| 確認画面 | |
| 確認画面です。 内容を確認し、問題がなければ作成を選択します。 |
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Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの設定を確認
作成したAzure Database for MySQL フレキシブル サーバーの設定を確認します。
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーのバックアップリストア手順については、こちらで紹介しています。
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーのレプリケーション設定手順については、こちらで紹介しています。
メンテナンス時間の設定方法
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーでは、メンテナンス時間を1時間単位で選択できます。
Azure Database for MySQL でのスケジュールされたメンテナンス
| メンテナンス時間設定 | |
| メンテナンスのメニューから設定できます。 メンテナンスポリシーでカスタムマネージドを選択すると、曜日と開始時刻を指定できます。 1時間単位での指定となります。 時間設定はUTCなので、注意が必要です。 メンテナンスパッチも選択することができます。 |
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※Compute tierにバースト可能を選択した場合、メンテナンスポリシーにカスタムマネージドを選択できないなど制限があります。
MySQLのサーバー パラメーター設定
MySQLのサーバー パラメーターには変更可能なものと、変更できないものがあります。
Azure portal を使用して Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーのサーバー パラメータを構成する
| サーバーパラメータの変更 | |
| サーバー パラメーターのメニューでは、サーバー パラメーターの一覧を表示できます。 サーバー パラメーターには、変更可能なものと変更できないもの(読み取り専用)があります。 動的パラメーターは保存後すぐに反映されますが、静的パラメーターの場合はサーバーの再起動が必要です。 静的パラメーターを変更して保存すると、再起動の確認が表示されます。 |
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データベースの追加、削除
Azure Portalからデータベースを追加、削除できます。
データベースの追加、削除は、Azure CLIなどのコマンドを使用して行うことも可能です。
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーでデータベースを作成して管理する
| データベースを追加 | |
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データベースのメニューから追加を選択します。 また、ユーザーが作成したデータベースは削除することも可能です。
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MySQLのバージョンをアップデート
MySQL8.0の標準サポートが切れることから、8.4へのバージョンアップが提供されています。
Azure Database for MySQL バージョンサポート ポリシー
| MySQLのバージョンをアップデート | |
| MySQLのバージョンにアップグレードが表示されています。 アップグレードするMySQLのバージョンを選択し、アップグレードを行います。 なお、注意点が表示されているので、バージョンアップ前に必ず確認するようにします。 |
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最後に
Azure Database for MySQL フレキシブル サーバーの概要からリソース作成、基本的な設定までの手順を簡単にまとめてみました。
コンピューティングサイズの選択、ストレージサイズ、ゾーン冗長なども簡単に設定でき、とても便利だと思いました。
ストレージサイズとIOPSを個別に設定できたりするのが使い勝手が良いと思いました。
メンテナンス時間の設定も可能なのが非常に良いと感じました。
引き続き、いろいろ試してみたいと思います。
Azure Database for PostgreSQL フレキシブル サーバーの概要やリソース作成手順については、こちらで紹介しています。
Azure Database for MySQL フレキシブルサーバーの開始、停止、情報取得時に使うコマンド一覧は、こちらで紹介しています。










































