Azure OpenAIにデータを追加して利用する方法(AI Search作成からAI Foundryプロジェクトでの利用)
Azure OpenAIに独自データを追加して、チャットプレイグラウンドで利用するための手順です。
Azure AI Searchのリソース作成からデータ追加、チャットプレイグラウンドでの確認までの一連の手順を紹介します。
今回は、BLOB コンテナーにアップロードしたドキュメントを独自データとして追加しています。
Azure AI Foundryのプロジェクトで、独自データを追加する場合の手順についても確認しています。
※手順の確認には、Azure OpenAIのモデルであるGPT-4oを利用しています。
※Azure AI Foundry ポータルを使用した設定手順について紹介しています。
※追加するデータには、Zabbix7.0のドキュメントを利用しています。
Azure OpenAIやAI Searchのリソース作成手順
Azure OpenAI On Your Dataとは?
モデルのトレーニングや微調整を行わずに、ドキュメントを使用してAzure OpenAIに質問に対する回答を生成させることができるものです。
対象となるドキュメントの形式は、txtファイルだけでなく、WordやPDFなども含まれます。
Azure OpenAI On Your Dataの価格
Azure OpenAI On Your Dataの利用自体には課金が発生しません。
Azure AI Searchなどのリソースに対する課金が発生します。
※Azure OpenAIのリソースで利用する場合は、Basic以上のSKUが必要です。
※プロジェクトでデータを追加する場合、Freeの価格レベルのAzure AI Searchも利用できるようです。
※プロジェクトでデータを追加する場合、インデックス作成時に仮想マシンのリソースを利用します。ここにも課金が発生する事があるので注意が必要です。
Azure AI Searchの設定値
今回利用したAzure AI Searchの設定値です。
2つの価格レベルのリソースを作成しています。
価格レベルがFreeの場合の設定値です。
Azure AI Foundryのプロジェクトで独自データを追加する場合は、こちらのリソースを利用します。
区分 | 項目 | 設定値 |
基本 | サービス名 | srch-01 |
場所 | Japan East | |
価格レベル | Free |
価格レベルがBasicの場合の設定値です。
Azure OpenAIのリソースに独自データを追加する場合は、こちらのリソースを利用します。
区分 | 項目 | 設定値 |
基本 | サービス名 | srch-02 |
場所 | Japan East | |
価格レベル | Basic | |
スケール | レプリカ | 1 |
パーティション | 1 | |
ネットワーク | エンドポイントの接続 | 公開 |
※手順確認用の設定値です。環境や利用用途に応じて適切に設定してください。
Azure AI Searchのリソースを作成
公式サイトの情報を参考にして、Azure AI Searchのリソースを作成します。
Azure portal で Azure AI 検索サービスを作成する
Azure OpenAIのリソースを作成
Azure OpenAIのリソースは、事前に作成済みのものを利用しています。
Azure OpenAIのリソース作成手順については、こちらで紹介しています。
Azure AI Foundryでの、プロジェクト作成手順も紹介しています。
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Azure OpenAIのチャットプレイグラウンドで独自データを追加
チャットプレイグラウンドで独自データを追加
Azure AI Foundry ポータルのチャットプレイグラウンドで、独自データを追加します。
公式サイトの手順を参考に設定を進めます。
クイック スタート: 独自のデータを使用して Azure OpenAI モデルとチャットする
独自データを利用してチャット
追加したデータを利用して、チャットします。
追加したデータに関する質問をして確認します。
独自データを利用してチャット | |
追加したZabbix 7.0のドキュメントに関する質問をします。 |
【データを追加した場合】![]() |
【データを追加していない場合】![]() |
追加したデータからのみ回答させる場合は、データコンテンツへの応答を制限するにチェック
データコンテンツへの応答を制限するにチェックを入れると、追加したデータからのみ回答させることができます。
デフォルトではチェックが入った状態になっています。
この状態で、追加したデータにない質問をすると、データに含まれていませんというメッセージが表示されます。
Azure AI Searchのインデックスを確認
Azure AI Searchに、インデックスが作成されます。
Azure AI Searchでインデックスを確認 | |
作成されたインデックスが表示されます。 | ![]() |
※画面例は、ベクトル検索を追加した場合の例です。
Azure AI Searchのインデクサーを確認
インデクサーのスケジュールで、Once以外を選択すると同時にインデクサーも作成されます。
Azure AI Searchでインデクサーを確認 | |
作成されたインデクサーが表示されます。 インデクサーの設定でスケジュールなども確認、変更ができます。 |
![]() |
![]() |
|
![]() |
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Azure AI Foundryのプロジェクトで独自データを追加
Azure AI Foundryのプロジェクトで独自データを追加
Azure AI Foundry ポータルのプロジェクトで、独自データを追加します。
公式サイトの手順を参考に設定を進めます。
Azure AI Foundry でベクトル インデックスを構築して使用する方法
Azure AI Foundry プロジェクトでデータを追加および管理する方法
今回はプレイグラウンドのメニューから、データを追加しています。
インデックスの作成状況を確認
データとインデックスのメニューから、インデックスの作成状況を確認できます。
インデックスの作成状況を確認 | |
データとインデックスのメニューを選択します。 インデックスのタブでインデックスの作成状況を確認できます。 インデックスを選択して、詳細情報を確認できます。 |
![]() |
![]() |
|
インデックスの画面でジョブの詳細を選択すると、Machine Learning Studioが表示されます。 ジョブの作成状況を、Machine Learning Studioでも確認できます。 |
![]() |
追加したデータを利用してチャット
追加したデータを利用して、チャットします。
追加したZabbix 7.0のドキュメントに関する質問をして確認します。
height: 10px;
独自データを利用してチャット | |
追加したデータに基づいて回答されます。 参照に追加したドキュメントが表示されています。 |
![]() |
![]() |
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最後に
Azure OpenAIにデータを追加してチャットで利用する手順を確認しました。
BLOB コンテナーにアップロードしたドキュメントをチャットで利用できるかを確認しました。
Azure AI Searchのリソースを作成して、設定するだけで簡単に利用できてとても便利かと思います。
Azure OpenAIのチャットプレイグラウンドでデータを追加した場合と、Azure AI Foundryのプロジェクトで追加する場合の手順が少し異なりますが、どちらの場合も簡単に設定できましrた。
今回は手順の確認でしたが、追加したデータを利用する場合の精度を上げるために、考慮すべき点は色々あるかと思います。
引き続き、いろいろ試してみたいと思います。
Azure OpenAIのリソース作成からモデルのデプロイなどの手順は、こちらで紹介しています。
Azure AI Foundryのプロジェクトの作成手順も、紹介しています。
Logic AppsでAzure AI servicesの翻訳を利用する場合の手順については、こちらで紹介しています。