Logic Appsでストレージアカウントのファイル操作(作成、CSV読み込み、一覧表示)

2022-09-19Azure,Log Analytics,Logic Apps

Azure Logic Apps(ロジックアプリ)のワークフローから、ストレージアカウントのコンテナーのファイル(BLOB)操作する方法の紹介です。
コンテナーへのファイル(BLOB)書き込み、コンテナーからCSVファイルの読み込み、コンテナー内のファイル(BLOB)一覧表示の手順を確認しています。

※本記事内では分かりやすさを優先してコンテナー内のBLOBを、ファイルもしくはファイル(BLOB)と表記しています。
※ストレージアカウントのコンテナー内にアップロードされたファイルをBLOBと呼びます。

Blob Storage のリソース

目次 

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Logic AppsのマネージドID設定、ストレージアカウントの設定

Logic Appsのリソース作成

logic-st-01という名前でLogic Appsのリソースを作成しています。

Logic Appsのリソース作成手順についてはこちらに記載しています。
今回は従量課金(消費)(マルチテナント)のプランで作成しています。
トリガーやアクションの概要についてもこちらで紹介しています。

ストレージアカウントへアクセスするためのシステムマネージドID設定

Azure Blob Storageコネクタ利用時には接続の作成(認証)が必要となります。
Logic Appsのワークフローからストレージアカウントへアクセスするためのロールを割り当てます。
今回はシステム割り当てマネージドIDを利用しています。

システム割り当てマネージドID設定
マネージドIDを有効化します。
Logic Appsの左側のメニューでIDを選択します。
状態をオンにし保存します。
Azureロールの割り当てを選択します。
Logic Appsのシステム割り当てマネージドID設定画面例
ロールの割り当ての追加を選択します。
スコープはストレージを選択します。
リソースはアクセスするストレージアカウントを選択します。
役割はストレージBLOBデータ共同作成者を選択します。
保存して、ロールの割り当てを追加します。

Logic AppsでストレージBLOBデータ共同作成者のロールを割り当て
ストレージBLOBデータ共同作成者のロールをストレージアカウントの割り当てた設定画面例

ストレージアカウントでLogic Appsのワークフローからのアクセス許可設定

ストレージアカウントのネットワーク設定で、Logic Appsのワークフローからのアクセス許可を追加します。
ファイアウォールと仮想ネットワークの設定で、Logic Appsのインスタンスを追加します。

ストレージアカウントのネットワーク設定

ストレージアカウントの左側のメニューでネットワークを選択します。
ファイアウォールと仮想ネットワークのタブを選択します。
リソースインスタンスの項目に、Logic Appsのインスタンスを指定します。

ストレージアカウントのネットワークのメニューでLogic Appsのインスタンスのアクセス許可設定

※"信頼されたサービスの一覧にある Azure サービスがこのストレージ アカウントにアクセスすることを許可します。"のチェックは外しています。

ワークフロー確認に利用したストレージアカウントとコンテナー

logicstというストレージアカウントに、logic-01というコンテナーを作成しています。

ファイル(BLOB)保管先のコンテナー
logic-01というコンテナーを利用します。 ストレージアカウントのBLOBコンテナー(データストレージで表示)
ストレージアカウントのBLOBコンテナー(ストレージブラウザーで表示)

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Logic Appsのワークフローを使ってコンテナーにファイル(BLOB)を書き込む

Azure Blob Storageコネクタとは

“Azure Blob Storage"コネクタを使うと、Logic Appsのワークフローからストレージアカウントのコンテナーのファイル(BLOB)操作ができます。

Azure Blob Storage

Logic Appsのワークフローからファイル(BLOB)の書き込み、更新、取得、削除といった多くの操作ができます。

“Azure Blob Storage"コネクタはトリガーとしての機能も提供されています。
ファイル(BLOB)が追加や変更された時にワークフローを自動的にトリガーすることができます。

“Azure Blob Storage"コネクタのアクション
“Azure Blob Storage"コネクタで利用できるアクションの一覧です。
多くのアクションが用意されています。
Logic AppsのAzure Blob Storageコネクタで利用できるアクション一覧
“Azure Blob Storage"コネクタで利用できるトリガーの一覧です。 Logic AppsのAzure Blob Storageコネクタで利用できるトリガー一覧

※従量課金(消費)(マルチテナント)の場合の例です。

トリガー設定

テスト用のトリガーとして"Schedule"コネクタを利用しています。

トリガー設定

リソースメニューでロジックアプリデザイナーを選択します。
トリガーの追加を選択します。
“Schedule"コネクタにある"Recurrence"トリガーを選択し設定します。

ScheduleコネクタのRecurrenceアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)
Recurrenceのトリガーでスケジュール設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)

現在時刻取得

テスト用に現在時刻をファイルに書き込んでいます。
“Date Time"コネクタの"Current Time"アクションを利用して現在時刻を取得します。

※ファイルの更新を確認するために使用します。

現在時刻を取得

“Date Time"コネクタの"Current Time"アクションを選択します。

※特に設定は必要ありません。

Date TimeコネクタでCurrent Timeのアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)

Logic Appsのワークフローでの日付や時刻を扱い方についてはこちらで紹介しています。

ファイル名とファイルの変数を初期化

ファイル名と、ファイルに記述する内容の変数を作成します。
“Initialize variable"のアクションで変数を初期化します。
ファイルにはメッセージ、ファイル名、現在時刻を書き込んでいます。

    • ファイル名:file_name
    • ファイルの記述内容:file_contents
“Initialize variable"アクションの設定
“Variables"コネクタの"Initialize variable"アクションで、変数を初期化します。

VariablesコネクタでInitialize variableのアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)
ファイル名の変数を設定(初期化)(Logic Appsのワークフロー設定画面)
ファイル記述内容の変数を設定(初期化)(Logic Appsのワークフロー設定画面)

※アクション名は、分かりやすい名前に変更しています。

コンテナーへファイル(BLOB)を書き込む

“BLOBを作成する(V2)"アクションを使って、ストレージアカウントのコンテナーへファイル(BLOB)を書き込みます。

BLOB を作成する (V2)

“BLOBを作成する"アクション
“Azure Blob Storage"コネクタで"BLOBを作成する(V2)"アクションを選択します。 Azure Blob StorageコネクタでBLOBを作成するアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)

接続の作成画面が表示されます。
認証の種類にLogic AppsのマネージドIDを選択します。
接続名を設定して保存します。

接続の作成

Azure Blob Storageコネクタの新しい接続作成画面(Logic Appsのワークフロー設定画面)
Azure Blob Storageコネクタの新しい接続で選択できる認証の種類(Logic Appsのワークフロー設定画面)
Azure Blob Storageコネクタで新しい接続を新規作成(Logic Appsのワークフロー設定画面)

“BLOBを作成する(V2)"のアクション設定画面です。
ストレージアカウント名、コンテナーを選択します。

※ストレージアカウント名はカスタム値の入力を利用して、直接入力しています。

BLOBを作成するアクションの設定画面(Logic Appsのワークフロー設定画面)
BLOBを作成するアクションでストレージアカウント名を設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
BLOBを作成するアクションでフォルダーのパスを設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
BLOB名にはファイル名の変数(file_name)、BLOBコンテンツにはファイルの記述内容の変数(file_contents)を指定します。 BLOBを作成するアクションでBLOB名やBLOBコンテンツを設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)

詳細パラメーターで書き込むファイルのコンテンツの種類(Content Type)を設定します。
Text/planeを指定しています。

BLOBを作成するアクションの詳細パラメーター設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
BLOBを作成するアクションでコンテンツの種類を設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)

“BLOBを作成する(V2)"のアクション設定が終わった状態です。

BLOBを作成するアクションの設定例(Logic Appsのワークフロー設定画面)

完成したワークフロー

完成したワークフローです。

コンテナーにファイルを書き込むワークフロー例
設定が完了したワークフローです。 BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー例(Logic Appsのワークフロー設定画面)

ワークフローを実行

ワークフローを実行して、ファイル(BLOB)の書き込みを確認します。

ワークフローを実行
実行履歴を確認します。
すべてグリーンとなっており、ワークフローが正常終了しています。
ワークフローの実行履歴例(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)
ストレージアカウントに書き込まれたファイル(BLOB)を確認します。
ワークフローを完了した時刻で書き込まれています。
ファイルの内容もワークフローで設定した内容が書き込まれています。
ストレージブラウザでファイル書き込み結果を確認(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)
書き込んだファイルのプロパティ(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)
書き込んだファイルの内容を確認(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)

ワークフローを再実行するとファイル(BLOB)は上書きされる

ワークフローを再実行した場合は、同じファイル(BLOB)名で上書きされます。

ワークフローを再実行
ファイル(BLOB)がワークフローを再実行した時間で更新されています。
ダウロードしてファイルの内容を確認すると、時間が更新されてい事が確認できます。
ワークフローを再実行したときの実行履歴(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)
ワークフローを再実行したときのBLOBコンテナーのプロパティ(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)
ワークフローを再実行したときの書き込まれたファイルの内容(BLOBコンテナーにファイルを書き込むワークフロー)

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Logic Appsのワークフローでコンテナー内のCSVファイル(BLOB)を取得

利用したCSVファイル

利用したサンプルのCSVファイルです。
Logic Appsのワークフローで、CSVファイルを読み込み、"rg-name"カラムの"rg-logic-01″の値を取得します。

サンプルのCSVファイル
ヘッダー行含む3行のCSVファイルを準備しています。
rg-name,location
rg-logic-01,japaneast
rg-logic-02,japanwest

CSVファイル(BLOBコンテンツ)をコンテナーから取得

“BLOBコンテンツを取得する(V2)"アクションを使って、ストレージアカウントのコンテナーからファイル(BLOB)を読み込みます。

BLOB コンテンツを取得する (V2)

“BLOBコンテンツを取得する(V2)"アクションの設定
“Azure Blob Storage"コネクタで"BLOBコンテンツを取得する(V2)"アクションを選択します。 Azure Blob StorageコネクタでBLOBコンテンツを取得するアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定例)

“BLOBコンテンツを取得する(V2)"のアクション設定画面です。
ストレージアカウント名、コンテナーを選択します。

※ストレージアカウント名はカスタム値の入力を利用して、直接入力しています。
※コンテンツタイプの推測は"はい"としています。

BLOBコンテンツを取得するアクションの設定画面例(Logic Appsのワークフロー設定例)
BLOBコンテンツを取得するアクションのストレージアカウント設定(Logic Appsのワークフロー設定例)
BLOBコンテンツを取得するアクションのフォルダーのパス設定(Logic Appsのワークフロー設定例)

※接続の作成画面が表示された場合は、新規に接続を作成します。

split関するを使って読み込んだCSVファイル(BLOB)を改行コードで区切る

split関数を利用して、CSVファイルの改行コードで区切ります。

split

“Data Operations"コネクタの"Compose"アクションとsplit関数を組わせて利用しています。

作成アクション

“Compose"アクションの設定
“Data Operations"コネクタの"Compose"アクションを選択します。 Data operationsコネクタのCompose設定(Logic Appsのワークフロー設定例)

split関数を利用して読み込んだファイル(BLOB)を改行コードで区切ります。

split

Composeアクションの設定画面(Logic Appsのワークフロー設定例)
Composeアクションに設定したsplit関数(Logic Appsのワークフロー設定例)
split(body('ファイルを読み込む’),’\r\n’)

split関数の改行コードを修正

ロジックアプリデザイナーでsplit関数の改行コードを設定した場合、エスケープされてしまうため正常に動作しません。
ロジックアプリコードビューで修正します。

修正内容
ロジックアプリデザイナーで"Compose"アクションを修正します。
inputsのsplit関数部分を"\\r\\n"から"\r\n"に修正します。
Split関数の改行コードをGUI使って指定した場合(Logic Appsのワークフロー設定例)
Split関数の改行コードをエディタ使って修正した例(Logic Appsのワークフロー設定例)

skip関数を使ってCSVファイルのヘッダー行を削除

“Data Operations"コネクタの"Compose"アクションとSkip関数を組わせてCSVファイルのヘッダー行を削除します。

skip

CSVファイルのヘッダー行を削除

“Data Operations"コネクタの"Compose"アクションを利用しています。
skip関数を利用して1行目を削除しています。

skip

Composeアクションを使ってCSVファイルの1行目を削除(Logic Appsのワークフロー設定例)
SKIPを使ってCSVファイルの1行目を削除(Logic Appsのワークフロー設定例)
skip(outputs('改行コードで区切る’), 1)

取得した値を格納する変数

読み込んだファイル(BLOB)から取得した値を格納する変数を初期化します。
TypeはStringとしています。

rg-name:CSVファイルから取得したリソースグループ名を格納

“Initialize variable"のアクション設定
Vatriablesコネクタの"Initialize variable"のアクションで取得した値を格納する変数を作成します。
TypeにはStringを指定します。
VatriablesコネクタでInitialize variableアクションを設定(Logic Appsのワークフロー設定例)
Initialize variableアクションで取得した値を格納する変数を初期化(Logic Appsのワークフロー設定例)

“For each"のアクションを使って複数のファイル(BLOB名)を取得

“For each"のアクションは繰り返し処理を行う処理です。
“For each"アクションを使って、複数行のCSVファイルを行単位で読み込み、値を取得します。

“For each"のアクション設定
Control"コネクタの"For each"アクションを選択します。
Select An Output From Previous Stepsにはヘッダー行削除後の"outputs"を指定します。
ControlコネクタでFor eachのアクションを設定(Logic Appsのワークフロー設定例)
For eachのアクション設定例(Logic Appsのワークフロー設定例)
For eachのインプットにOutputsを指定例(Logic Appsのワークフロー設定例)

CSVファイルの値をカンマで区切る

CSVファイルのカンマ区切り単位で値を取得します。
“Data Operations"コネクタの"Compose"アクションとsplit関数を組わせてカンマで値を区切ります。

split

split関数を使って値を区切る
“Data Operations"コネクタの"Compose"アクションを利用しています。
split関数を使って","(カンマ)で値を区切ります。

split

Composeのアクション設定例(Logic Appsのワークフロー設定例)
Split関数の設定例(Logic Appsのワークフロー設定例)
split(items('CSVから値を取得する’), ',’)

カンマで区切った値を取得

outputs関数を利用して区切ったCSVファイルかの値を取得します。

outputs

※CSVファイルからlocationを取得する場合はoutputs('CSVファイルの値を区切る’)[1]となります。

 
“Variables"コネクタの"Set Variable"アクションを利用しています。
outputs関数を使って区切られ値を取得します。

outputs

※rg-nameのカラムを取得場合は[0]とします。

リソースグループを格納する変数(Logic Appsのワークフロー設定例)
Outputs関数の設定例(Logic Appsのワークフロー設定例)
outputs('CSVファイルの値を区切る’)[0]

完成したワークフロー

完成したワークフローです。

完成したワークフロー
ファイル(BLOB)を読み取るLogic Appsのワークフロー例 ファイル(BLOB)を読み取るLogic Appsのワークフロー例

ワークフローの実行結果

ワークフローの実行結果です。
それぞれのアクションで取得される値も確認しています。

ワークフローの実行結果
“BLOBコンテンツを取得する(V2)"アクションでストレージアカウントにアップロードしたCSVファイルの値が取得できている事が確認できます。
各アクションで値を加工されている事が確認できます。
CSVファイルのrg-nameカラムの値が取得できています。
ファイル(BLOBコンテンツ)の取得結果(BLOBコンテンツを取得するワークフローの実行結果)
ファイル(BLOBコンテンツ)の取得結果(未加工の出力結果)
改行コードで区切った後のアウトプット(BLOBコンテンツを取得するワークフローの実行結果)
ヘッダー行削除後のアウトプット(BLOBコンテンツを取得するワークフローの実行結果)
CSVファイルの値をカンマで区切った後のアウトプット(BLOBコンテンツを取得するワークフローの実行結果)
リソースグループの値を取得した結果(BLOBコンテンツを取得するワークフローの実行結果)

※"For each"アクションで2番目を指定した場合、取得される値は"rg-logic-02″になります。

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Logic Appsのワークフローでコンテナー内のファイル(BLOB)一覧を取得

一覧表示するファイル(BLOB)

コンテナーに3つファイル(BLOB)をアップロードしています。
カンマ区切りでファイル(BLOB)名一覧を取得します。

コンテナーの状態
3つのファイルをアップロードしています。 ワークフローを再実行したときのBLOBコンテナーのプロパティ(BLOBコンテナーのファイル一覧を表示)

コンテナーのファイル(BLOB)一覧を取得

“BLOBを一覧表示する(V2)"のアクションを使って、コンテナー内のファイル(BLOB)一覧を取得します。

BLOB を一覧表示する (V2)

“BLOBを一覧表示する(V2)"アクションの設定
“Azure Blob Storage"コネクタで"BLOBを一覧表示する(V2)"のアクションを選択します。
ストレージアカウント名、コンテナーを選択します。

※ストレージアカウント名はカスタム値の入力を利用して、直接入力しています。
※接続の作成が表示された場合は接続を新規作成します。

Azure Blob StorageコネクタでBLOBを一覧表示する(V2)のアクション選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)
BLOBを一覧表示する(V2)のアクションの設定画面(Logic Appsのワークフロー設定画面)

“BLOBを一覧表示する(V2)"アクションの取得結果はJSON形式

ファイル(BLOB)のプロパティがJSON形式で出力されます。

“BLOBを一覧表示する(V2)"アクションの出力例
取得例です。
コンテナー内のファイル(BLOB)一覧がJSON形式で取得されます。
ファイル(BLOB)のプロパティが値として取得されます。

“value":[

      {
        “Id": “XXXXX",
        “Name": “file-blob-01.txt",
        “DisplayName": “file-blob-01.txt",
        “Path": “/logic-01/file-blob-01.txt",
        “LastModified": “2024-07-14T08:36:40Z",
        “Size": 93,
        “MediaType": “text/plain",
        “IsFolder": false,
        “ETag": “XXXXX",
        “FileLocator": “XXXXX",
        “LastModifiedBy": null
      },
      {
        “Id": “XXXXX",
        “Name": “file-blob-02.txt",
        “DisplayName": “file-blob-02.txt",
        “Path": “/logic-01/file-blob-02.txt",
        “LastModified": “2024-07-14T08:45:52Z",
        “Size": 109,
        “MediaType": “text/plain",
        “IsFolder": false,
        “ETag": “XXXXX",
        “FileLocator": “XXXXX",
        “LastModifiedBy": null
      },
      {
        “Id": “XXXXX",
        “Name": “file-blob-03.txt",
        “DisplayName": “file-blob-03.txt",
        “Path": “/logic-01/file-blob-03.txt",
        “LastModified": “2024-07-14T08:45:52Z",
        “Size": 109,
        “MediaType": “text/plain",
        “IsFolder": false,
        “ETag": “XXXXX",
        “FileLocator": “XXXXX",
        “LastModifiedBy": null
      }
    ]

JSON形式の出力結果からファイル(BLOB)名だけを取得する

“Parse JSON"のアクションを使って値を取得できるようにします。

JSON の解析アクション

“Parse JSON"アクションの設定
“Data operations"コネクタの"Parse JSON"のアクションを選択します。 Data operationsのコネクタでParse JSONのアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)

Contentには"BLOBを一覧表示する(V2)"アクションのValueを指定します。
サンプルペイロードには"BLOBを一覧表示する(V2)"アクションの出力結果のValue部分を指定します。

Parse JSONのアクション設定例(Logic Appsのワークフロー設定画面)
BLOBの一覧を取得のアクションのアウトプットからvalueを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)
Parse JSONのアクションのサンプルJSONペイロード設定画面例(Logic Appsのワークフロー設定画面)
“Parse JSON"アクション設定完了時の画面です。
ContentとSchemaが設定されています。
Parse JSONのアクション設定例の画面(Logic Appsのワークフロー設定画面)

ファイル(BLOB)名一覧の変数

取得したファイル名一覧を格納する変数を初期化します。
TypeはStringとしています。
自己参照するとエラーになるため、テンポラリーの変数も併せて作成します。

file_name_list:ファイル(BLOB)名一覧を格納
file_name_list_temp:ワークフロー内でファイル(BLOB)名を一時的に格納

“Initialize variable"アクションの設定

Vatriablesコネクタの"Initialize variable"のアクションでファイル(BLOB)名一覧を格納する変数を作成します。
TypeにはStringを指定します。

VatriablesのコネクタでInitialize vatriablesのアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)
ファイル名一覧の変数を設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
ファイル名一覧(テンポラリー)の変数を設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)

“For each"のアクションを使って複数のファイル(BLOB名)を取得

“For each"のアクションは繰り返し処理を行う処理です。
“For each"アクションを使って複数のファイル(BLOB)名を取得します。

“For each"アクションの設定
“Control"コネクタの"For each"アクションを選択します。 ControlコネクタでFor eachのアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)
Select An Output From Previous Stepsには"Body"を指定します。 For eachのアクションで入力値を設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
入力値のParse JSONのBodyを指定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
設定タブを表示します。
コンカレンシーの制御の制限はオンにします。
並列処理の次数を1に変更します。
For eachのアクションでコンカレンシー設定の制限をオンにする(Logic Appsのワークフロー設定画面)

concat関数を利用してファイル(BLOB)名を結合

“Variables"コネクタ”の"Append to string variable"アクションを利用してファイル名を追加していきます。

変数に追加する

“Append to string variable"アクションの設定  
For each内でアクションを追加します。 For eachのアクション内で次のアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)  
“Variables"コネクタ”の"Append to string variable"アクションを選択します。 VatriablesのAppend to string variableアクションを選択(Logic Appsのワークフロー設定画面)  

Nameには一時的に格納するために作成した変数を設定します。
concat関数を利用してファイル名を結合しています。

式の関数

Append to string variableアクションのパラメータ設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)  
valueに設定したconcat関数(Logic Appsのワークフロー設定画面)  
concat(variables('file_name_list’),’,’,items('結果からファイル名を取得する’)?['Name’])
 

※ファイル名一覧の変数を指定すると自己参照としてエラーになります。

substring関数を使って結合したファイル(BLOB)名一覧を整形

ファイル(BLOB)名を整形します。
変数の先頭にカンマが付与された状態になっているので、substring関数を利用して削除します。

    • 整形前の値:,file-blob-01.txt,file-blob-02.txt,file-blob-03.txt
    • 整形後の値:file-blob-01.txt,file-blob-02.txt,file-blob-03.txt
substring関数でファイル(BLOB)名を整形
Vatriablesコネクタの"Set variable"のアクションを利用します。
ファイル(BLOB)名の変数を設定します。
substring関数を利用して先頭の1文字を削除します。
set variableアクションのパラメータ設定(Logic Appsのワークフロー設定画面)
set variableアクションに設定したsubsrtring関数(Logic Appsのワークフロー設定画面)
substring(variables('file_name_list_temp’), 1, sub(length(variables('file_name_list_temp’)), 1))

完成したワークフロー

完成したワークフローです。

完成したワークフロー
ファイル(BLOB)一覧を取得するLogic Appsのワークフロー設定例 ファイル(BLOB)一覧を取得するLogic Appsのワークフロー設定例

ワークフローを実行

ワークフローを実行して確認します。

ワークフローを実行
ファイル(BLOB)名の一覧を取得できています。 ファイル(BLOB)一覧を取得結果の例

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最後に

Azure Logic Apps(ロジックアプリ)のワークフローからストレージアカウントのファイル(BLOB)操作方法について確認してみました。
ストレージアカウントのコンテナーにファイル(BLOB)書き込み、読み込み、一覧表示に関するアクションがそれぞれ用意されていました。
アクションを利用して操作できる事が分かりました。

今後も引き続き色々試してみたいと思います。

Logic Appsのワークフローを使ってLog Analyticsのログ検索自動化についてこちらで紹介しています。
今回のワークフローと組わせる事でクエリの実行結果をストレージアカウントへ保管するといった事もできます。

Logic Appsのワークフローを平日のみ実行する手順についてはこちらで紹介しています。

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