PowerShellを使ったAzure VMの作成手順(Rocky Linux)
Azure PowerShellを利用したLinux(Rocky Linux 9)の仮想マシン(Azure VM)作成手順です。
管理者アカウントの認証方式にはSSHキーを利用しています。
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- Rocky Linux 9のイメージ検索
- SSHキーの生成
- 使用したPowerShellコマンドレットのまとめ
- 仮想マシンを作成
※Rocky Linuxは9のイメージを利用して確認しています。
※本記事では、Azure Virtual Machines(Azure VM)を仮想マシンとして表記しています。
※リソースグループ、仮想ネットワーク、サブネットは事前に作成したリソースを利用して手順を確認しています。
Azure PowerShellを使った仮想マシンの作成手順(Rocky Linux)
参考にした公式サイト
公式サイトの手順を参考に、確認を進めます。
クイック スタート:Azure portal で Linux 仮想マシンを作成する
チュートリアル:Azure PowerShell を使用して Windows VM を作成および管理する
PowerShell を使用して、完全に構成された仮想マシンを作成する
仮想マシンの設定内容
作成した仮想マシンの設定値です。
リソースグループ、仮想ネットワーク、サブネットは既存のリソースを利用しています。
区分 | 項目 | 設定値 |
リソースグループ (既存のリソースグループを利用) |
リソースグループ名 | test-rg |
場所 | 東日本(japaneast) | |
仮想ネットワーク (既存の仮想ネットワークを利用) |
仮想ネットワーク名 | test-vnet-01 |
リソースグループ名 | test-rg-01 | |
サブネット (既存のサブネットを利用) |
サブネット名 | private-subnet-01 |
パブリックIP | 無し | |
sshキー | キー名 | sshkey-vm-01 (“sshkey-" + $VmName) |
仮想マシンの設定値です。
区分 | 項目 | 設定値 |
仮想マシン | 仮想マシン名 |
test-vm-10
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リソースグループ名 | test-rg-01 | |
場所 | 東日本(japaneast) | |
OS |
Rocky Linux9
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仮想マシンサイズ | Standard_B2 | |
管理者ユーザー名 | 任意 | |
管理者鍵ファイル名 | sshkey-vm-01 (“sshkey-" + $VmName) |
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ネットワーク | ネットワークインターフェース名 | vm-01-nic ($VmName + “-nic") |
プライベートIP名 | vm-01-ip ($VmName + “-ip") |
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プライベートIPアドレスの割り当て | 動的 | |
NIC ネットワーク セキュリティ グループ | なし | |
VM が削除されたときに NIC を削除する | 削除する | |
ディスク | ディスク名 | vm-01-osdisk ($VmName + “-osdisk") |
OSディスクの種類 | Standard SSD | |
VMと共に削除 | 削除する | |
監視 | ブート診断 | マネージドストレージ アカウントで有効にする |
※今回は手順確認を目的としているため、ネットワークインターフェースやディスク名にランダム値を追加していません。必要に応じて追加して設定します。
作成する仮想マシンのイメージを検索
想マシンのイメージを検索します。
イメージはSkus、Offer、PublisherNameの3つのパラメーターで指定します。
コマンドレット | |
Get-AzVMImagePublisher | リージョンで使用可能な仮想マシンイメージのパブリッシャーを取得します。 パブリッシャーは、イメージを提供している組織やサービス名に該当します。 |
Get-AzVMImageOffer |
オファーは、パブリッシャーが提供する特定の製品やサービスのカテゴリに該当します。 |
Get-AzVMImageSku |
SKUは、オファー内の特定のバージョンや構成に該当します。 |
Rocky Linux 9のイメージを検索します。
仮想マシンのイメージを検索 | |
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※手順確認時以降に、Rocky Linuxのイメージが変更されています(2024年5月現在)。
- PublisherName: resf
- Offer: rockylinux-x86_64
- SKU: 9-base
- バージョン: latest
仮想マシンのログインに利用するSSHキーを作成
仮想マシンの管理者アカウントで使用するSSHキーを作成します。
※Windows環境の場合は、公開鍵と秘密鍵がC:\Users\ユーザー名.ssh\配下に生成されます。xxxxxxxxx(秘密鍵)とxxxxxxxxx.pub(公開鍵)の2つのファイルが生成されます。
SSHキーを作成 | |
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Tera TermやPuTTYを利用した鍵ペアの生成方法については、こちらで紹介しています。
パスフレーズ付きの鍵ペアを例に作成手順を確認しています。
仮想マシン作成に使用したコマンドレット一覧
仮想マシン作成時に利用したAzure PowerShellのコマンドレット一覧です。
ネットワークインターフェースに関連するコマンドレット一覧です。
コマンドレット一覧 | |
Get-AzVirtualNetwork | 仮想ネットワークの情報を取得します。 |
Get-AzVirtualNetworkSubnetConfig | サブネットの設定を取得します。 Get-AzVirtualNetworkで指定した仮想ネットワークからサブネット情報を取得します。 |
New-AzNetworkInterfaceIpConfig | ネットワークインターフェースのIP構成を作成します。 ネットワークインターフェース作成時の設定として使用します。 |
New-AzNetworkInterface | ネットワークインターフェースを作成します。 |
Add-AzVMNetworkInterface | 仮想マシンにネットワークインターフェースを追加します。 |
仮想マシンに関連するコマンドレット一覧です。
コマンドレット一覧 | |
New-AzVMConfig | 仮想マシンの構成を作成します。 サイズ、ディスク、ネットワークインターフェースなどのパラメーターを指定します。 |
New-AzVM | 仮想マシンを作成します。 New-AzVMConfigで作成した構成を元に仮想マシンを作成します。 |
Set-AzVMOSDisk | 仮想マシンのOS(オペレーティングシステム)ディスクのプロパティを設定します。 New-AzVMConfigで定義した仮想マシン構成にOSディスクの構成を追加します。 |
Set-AzVMSourceImage | 仮想マシンで使用するソースイメージを指定します。 今回は事前に確認したRocky Linux 9のイメージを指定しています。 |
Set-AzVMPlan | マーケットプレイスでのイメージ購入プランを設定します。 サードパーティ製ソフトウェアイメージを使用する際にライセンスプランを適用します。 今回は事前に確認したRocky Linux 9のイメージを指定しています。 |
Set-AzVmSecurityProfile | 仮想マシンのセキュリティの種類を設定します。 記事作成時点ではRocky Linuxのイメージはトラステッド起動をサポートしていませんでした。そのため今回はStandardを指定しています。 |
Set-AzVMBootDiagnostic | 仮想マシンのブート診断を設定します。 |
Get-AzSshKey | SSHキーの情報を取得します。 |
Set-AzVMOperatingSystem | 仮想マシンのオペレーティングシステムの設定を定義します。 管理者ユーザーの認証にSSHキーを利用する場合、Linuxの設定が必要です。 |
Add-AzVMSshPublicKey | 仮想マシンにSSH公開鍵を追加するために使用します。 管理者ユーザーの認証に利用するユーザーの公開鍵を追加します。 |
仮想マシンを作成するAzure PowerShell
Azure PowerShellコマンドレットを利用して仮想マシンを作成します。
Rocky Linux 9のイメージを指定して仮想マシンを作成します。
Linuxの仮想マシンを作成 | |
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最後に
Azure PowerShellコマンドレットを使用したRocky Linux 9の仮想マシン作成手順を確認しました。
今回の手順は一例です。その他の設定もさまざまにカスタマイズできます。
引き続き、いろいろ試してみたいと思います。
Azure Portalを使用した仮想マシンの作成からOSの初期設定までの手順については、こちらで紹介しています。
rootユーザーの初期設定手順も確認しています。
Rocky Linuxへのデータディスク追加手順については、こちらで紹介しています。
Azure PowerShellやAzure CLIを利用した仮想マシンの電源状態の確認方法については、こちらで紹介しています。
Azure PowerShellを利用した仮想マシンの情報取得方法については、こちらで紹介しています。
SSH鍵を利用した仮想マシンの作成手順については、こちらで紹介しています。
パスフレーズ付きのSSH鍵を利用した例や、SSH公開キーの選択肢による手順の違いも紹介しています。