初めてのSelenium(セットアップからサンプルコード実行までの手順)

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初めてSeleniumを操作するために必要なセットアップから、サンプルコードの実行までの手順を紹介します。

Seleniumは、ブラウザの自動操作を可能にするツールおよびライブラリ群のプロジェクトです。
Pythonではパッケージとして動作し、ブラウザを自動で起動して文字入力や検索などを実行できます。

Seleniumドキュメント(日本語)

初めてSeleniumを利用するために必要な、Pythonのインストール、ChromeDriverのセットアップ、Seleniumパッケージのインストール、実際のコード作成から実行までの手順を紹介しています。

※検証環境はWindowsとPythonを使用しています。

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Pythonのインストール手順

Windows環境にPythonをインストールします。

インストール手順

Python公式サイトからインストーラーをダウンロードします。

Pythonダウンロードサイト(公式サイト)

公式サイトのダウンロードボタンを選択し、インストール用のexeファイルを取得します。

 

ダウンロードしたファイル(python-3.9.4-amd64.exe)をクリックしてインストールを開始します。
Add Python 3.9 to PATHにチェックを入れます。
これにより、後でPythonへのパス設定を省略できます。
Install Nowを選択します。

インストールが完了すると、Setup was successfulというメッセージが表示されます。
表示されたら、ウィンドウを閉じます。

ChromeDriver(WebDriver for Chrome)のセットアップ手順

ChromeDriver(WebDriver for Chrome)のダウンロード

SeleniumでWebブラウザ(今回の場合はChrome)を利用するためには、WebDriverが必要です。
ブラウザを開いて検索文字列を入力するなどの操作を行う際にWebDriverが使用されます。

インストール手順

chromedriverの公式サイトからダウンロードします。

chromedriverダウンロードサイト

Latest Stableを選択します。
ファイル一覧のページに遷移するので、chromedriver_win32.zipをダウンロードします。

ダウンロードしたZipファイルを解凍すると、chromedriver.exeというファイルが作成されます。
今回は、C:\Program Files\chromedriver_win32に配置しています。

ChromeDriver(WebDriver for Chrome)のパスを追加

ChromeDriverを呼び出すためのパスを設定します。

パスの追加手順

検索画面で"システムの詳細"と入力します。
システムの詳細設定の表示を選択します。

※コントロールパネルからも表示できます。

システムのプロパティ画面が表示されます。
環境変数を選択します。

環境変数の画面が表示されます。
システム環境変数のPathを編集します。
環境変数名の編集画面が表示されます。
新規を選択します。

chromedriver.exeファイルを置いた場所を設定します。
今回はC:\Program Files\chromedriver_win32に配置しているため、その場所を設定します。
設定が終わったらOKを選択します。

設定後にパスが追加されたか確認します。
Windows端末のコマンドプロンプトでchromedriverと入力します。
パスが通っている場合は、サンプル画面の通り、ChromeDriver was started successfullyというメッセージが表示されます。

Seleniumパッケージのインストール手順

Seleniumをインストールします。
今回はPythonを利用しているため、pip installコマンド(Pythonパッケージのインストール)を使用します。

インストール手順
Windowsのコマンドプロンプト画面でpip install seleniumを実行します。

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Seleniumを利用してブラウザテストを作成する手順

Seleniumを利用してブラウザテストを実行するためのコードを作成

サンプルを利用してPythonのコードを作成します。
Seleniumパッケージを読み込んで実行する形になります。
今回は、chromedriverサイトのGetting startedの記載内容を一部変更して利用します。

chromedriver Getting started

ブラウザテスト用のコードを作成

Visual Studio Codeなどのエディタでこのように入力して保存します。
今回はselenium.pyという名前で保存しています。

  • 修正点
    • 3行目をwebdriver.Chrome()に変更
    • 7行目の検索文字列にtama-negi.comを指定
    • コメントを削除

※検索文字列は、自身の環境に応じて変更します。

import time
from selenium import webdriver

driver = webdriver.Chrome()
driver.get('http://www.google.com/’)
time.sleep(5)
search_box = driver.find_element_by_name('q’)
search_box.send_keys('tama-negi.com’)
search_box.submit()
time.sleep(5)
driver.quit()

作成したコードを実行

作成したPythonスクリプトを実行します。
今回はWindows環境のため、コマンドプロンプトで実行しています。

作成したコードを実行

pythonスクリプトを、先ほど作成したコードを保存した場所で実行します。
コマンドプロンプトで python C:\selenium.py と入力して実行します

※ファイル名やパスは自身の環境に応じて変更します。

c:\>python C:\selenium.py

DevTools listening on ws://127.0.0.1:60755/devtools/browser/XXXXXXXX

[ERROR:device_event_log_impl.cc(214)] [hh:mm:ss.XXX] Bluetooth: bluetooth_adapter_winrt.cc:1072 Getting Default Adapter failed.

※自身の環境では、以下のエラーメッセージが表示されましたが、無視して問題ありません。

[ERROR:device_event_log_impl.cc(214)] [hh:mm:ss.XXX] Bluetooth: bluetooth_adapter_winrt.cc:1072 Getting Default Adapter failed.

ードを実行すると、Chromeが自動的に起動します。
ブラウザの上部には、Chromeは自動テストソフトウェアによって制御されていますというメッセージが表示されます。

今回、検索文字列にtama-negi.comを指定していますが、その文字列で検索結果が表示されていることを確認できます。
自動的にブラウザが終了します。

※今回はコード内で5秒と指定しているため、5秒後にブラウザが閉じます。

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最後に

今回は、初めてSeleniumを利用する想定で、Pythonのインストール、ChromeDriverのセットアップ、Seleniumパッケージのインストール、実際のコード作成から実行までの手順を確認しました。
Seleniumを使えるようになると、ブラウザテストの自動化などができるため、とても便利です。

引き続き、いろいろ試してみたいと思います。

Python関連の記事については、こちらで紹介しています

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